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ローカルのコミュニティづくりから求心力を高めるコワーキングスペース ― Hub Australia Southern Cross

Founding Story

『Hub Australia』は、 2011年の設立以来、スタートアップと大企業との連携を促進することで各々の目的を達成させるための場として発展を続けてきた。現在、メルボルンをはじめ、シドニー、ブリスベン、アデレード等、オーストラリアの主要都市に展開。
そのなかで、2016年にメルボルンで最も大きいコワーキングスペースとしてオープンした『Hub Australia Southern Cross』は、メルボルンの都市経済の活性化の一役を担う。

Feature

WeWorkといったグローバルブランドがコワーキングスペース業界を席巻するなか、『Hub Australia』はローカル志向を追求し、会員たちの事業成長を支えるといった個性を持つ。特徴的なのは、従業員や地域社会、環境の利益を尊重した企業の認証プログラム「Bコーポレーション(Bはベネフィット=利益を意味する)」に認定されている点であろう。この認証の代表例がパタゴニアであるように、『Hub Australia』は、再生エネルギーの利用や、積極的なリサイクル活動に始まり、地域のNPOへ寄付したり、従業員にボランティア時間を与えたりと、コミュニティづくりに尽力している。

このローカル志向は、空間設計にも落とし込まれている。『Hub Australia』には、創業以来、オーストラリアの大企業からスタートアップとの協働を望む声が寄せられていた。『Hub Australia Southern Cross』では、そのローカルな声に即応するかたちで、メルボルンのスタートアップとつなぐ場を設け、見事にオーストラリア郵便公社等の大企業の誘致につなげている。ちなみに、700人収容のメルボルン最大級のコワーキングスペースは、元は郵便配給所だったランドマーク的な建造物を、世界的に有名なデザインファームHASSELによって改装したものだ。

複数の都市や国を行き交いながら働くなら、ローカル性を見逃さずに、そこからインスピレーションを得たいもの。コワーキングスペースを選ぶとき、設備や立地とは別の、ローカル性に着目するのも憶えておきたい。

Specs

用途:会員制コワーキングスペース

・会費:ホットデスク:$30~$500、固定デスク:$700 - $750 専用オフィスのオプションもあり
・会員特典①:オーストラリア中にあるHub Australiaの全オフィスを使うことができる
・会員特典②:コミュニティ・イベントへの参加可能
・会員特典③:カフェ、ジム、駐輪所, 会議室、リラクゼーションルーム,メディアルーム等の使用が可能

・住所: Hub Southern Cross, 696 Bourke Street, Melbourne VIC 3000